CKD論文 概要
香川県における国保特定健診を用いたCKD対策の成果を報告した論文『Changes in Prevalence and Health Checkup Coverage Rate of Chronic Kidney Disease (CKD) after Introduction of Prefecture-Wide CKD Initiative: Results of the Kagawa Association of CKD Initiatives (県全域におけるCKD対策開始後のCKD有病率・健診受診率・CKD関連医療費の変遷:香川県慢性腎臓病対策協議会の成果)』がJournal of Personalized Medicine誌に採択されました。
我々は2015年より腎臓専門医の作る香川県慢性腎臓病対策協議会を設立し、国保連合会と連携し、香川県国保特定健診と後期高齢者特定健診にて血清Cr、eGFRを測定し、受診勧奨・保健指導を行う取り組みを開始しました。現在まで5年間の成果を検討したところ、健診を受ける方の中でのCKD患者の割合は17.7%から23.2%に増加しましたが、特定健診受診率は40.8%から43.2%に増加し、国保総医療費に占める腎疾患の割合(%)は減少傾向にありました。新しく透析を始める方の数は減少をまだ認めておらず、今後もCKDの啓発活動・CKD対策を継続し、医療費の軽減・透析導入患者の減少を達成していきたいと思います。また、これらの取り組みは県・国民健康保険連合会・各市町の担当者の皆様のご協力なくしてはなしえなかったことです。この場をお借りして感謝の意を表したいと思います。