地域の皆さまへ

心・腎・脳専門医が一丸となり、
地域の“最後の砦”としての役割を果たす

南野 哲男
香川大学医学部
循環器・腎臓・脳卒中内科学 教授

南野 哲男
MINAMINO, Tetsuo

2017年4月より、香川大学医学部附属病院循環器内科・腎臓内科・抗加齢血管内科の診療体制が大きく変わりました。循環器系救急患者に対応するため、医療機関向けのホットラインを新たに開設いたしました。当院救命救急センターの先生方と一丸となって、虚血性心疾患、心不全、不整脈などの急性期心疾患患者や緊急透析が必要な腎不全患者の救急治療を循環器専門医・腎臓専門医が24時間体制で診療を行なっております。さらに、外来診療では、「初診外来」・「専門外来」を開設し、地域の先生方から患者を紹介いただきやすい体制を整えました。今後、香川県・四国の循環器系疾患に対する救急医療にさらに積極的に取り組み、心臓血管外科の先生方とともに地域の“最後の砦”としての役割を果たしていきます。同時に、虚血性心疾患に対するカテーテル治療、重症心不全に対する心臓再同期療法、不整脈に対するアブレーション治療やエビデンスに基づく薬物療法などの丁寧な標準治療を行います。また、香川県慢性腎臓病対策協議会を通じての慢性腎臓病に対する啓発・合併症予防、各種腎炎治療、透析導入に加え、慢性腎臓病患者で多く認められる心不全、心筋梗塞、脳卒中などの心血管疾患の治療を心臓グループと腎臓グループが力を合わせて、患者治療に当たります。さらに、人工心臓装着・心臓移植適応となるような重症心不全患者や心臓移植後患者・腎臓移植後患者に対する高度先進医療を実施し、地域の皆様に高度で最新の医療を提供いたします。そして、香川大学医学部附属病院の他科の先生方と協力しながら、膠原病・肺疾患との合併が多い肺高血圧治療や心不全・腎不全患者に対する抗がん剤治療をそれぞれの専門医と協力して行い、総合病院としての香川大学医学部附属病院の特色ある医療に貢献してまいります。これらの実践のため、市民公開講座などで県民のみなさまと交流を図り、地域の病院や診療所のみなさまとの連携を深めていく所存です。