学生、研修医時代には他に入局を考えた科もありましたが、患者さんと話すことが好きで慢性疾患を診たかったことなどから腎臓内科へ入局しました。
当科は若い医局ということもあり、上司との距離も近く、親しみやすい、働きやすい環境という印象は入局以前より持っていましたが、実際入局して働き始めてからもその印象は変わりません。入局後に結婚、妊娠・出産を経験しましたが、育休取得期間や復帰後の勤務時間・内容等、都度上司に相談し希望を尊重していただきました。ブランクができてしまったので、復帰後仕事を続けていけるか不安でしたが、上司の先生方も、何とか仕事と家事・育児が両立できるよう常に配慮し、助けて下さいます。グループの先生方皆の助けをお借りしながら、少しずつ診療内容を広げさせていただいています。
腎臓内科医として働き始めて実感したのは、学生や研修医時代にみて勉強した以上に、幅広い疾患があり、多種の病態と関わっているということです。特に当科では、腎不全でも血液透析、腹膜透析、腎移植といずれの腎代替療法の管理も行っており、一方で保存期の腎不全患者への教育や啓発活動なども行っています。他にも、腎炎の診断・治療や、電解質異常の管理に加え、他科から相談を受けた腎機能低下患者の管理、アフェレシス療法など、仕事内容は多岐にわたり、興味はつきません。その分、専門とする分野の選択肢も増えますので、働き方も選びやすい環境なのではないかと思います。
学生の病院実習では残念ながら、そのごくごく一部しか勉強することができません。しかし腎疾患を抱える患者さんはどこの科に入局しても必ず診る機会がありますので、まずは内科研修として腎臓内科を選択して頂き、実際にその管理を勉強しながら、当科の仕事内容や働く環境をみて感じて頂ければと思います。
女性に限らず、男性でも、働く環境は大事だと思います。腎臓内科は決して大きな医局ではありませんが、その分、それぞれがお互いの働き方を考え、助け合える環境だと思いますので、是非、将来の入局先として検討して頂けると嬉しいです。